沖縄不動産・高級不動産情報をお届けする長谷川明美のblog

先月、福岡へ不動産関連の研修があって、その時のお話になるのですが、

あるお部屋の隣人の方から不動産会社（管理会社）に電話がありました。
隣人　　　　「数日前から隣のお部屋から悪臭がする。」
不動産会社　「ご連絡ありがとうございます。それでは確認いたします...」

このお部屋の入居者へ連絡しても繋がらなかったので、現地へ向かいました
すると、隣人の方の言う通り、悪臭がする
自殺？って心配になったので
警察へ事情を伝え、警察立会いのもとで、室内を確認したそうです。
案の定...　　　だった。

と言う話を聞き、他人事ではないよな～　　なんて思いながら聞いてました。





みなさん、知ってますか?
貸室内で賃借人が自殺した場合は、次の入居者に対して、自殺があったことを告知する義務があると言われています。
告知しなかった場合は、告知義務違反として、正当な理由として認められ解約が認められたという事例もあります。

しかし、「自殺」は宅建業法上の明らかな説明事項とはなっていません。
「自殺」があったことを気にする人は多いので、一般的に説明した方がよい事項と言われています。
説明しないと説明上の過失により、損害賠償などを請求される可能性があるからです。
でも、なんらかの形で、契約締結を行う業者が不知の場合には、告知義務違反にはならないという事もあります。

事件後に関しては
「短期間でも誰かが入居すれば、それ以降の入居者に対して告知義務はない。」
と言われています。
しかし、
「自殺の告知義務の存続期間」としては、こういう判例もあります
20年経過すれば本件貸室のあった地域において自殺があったことが概ね忘れ去られることを前提に、20年間は告知義務があり、その間の賃料の減額を余儀なくされる
2年程度を経過すると瑕疵と評することはできなくなるので、他に賃貸するにあたり、自殺があったことを告げる必要はなくなる

ということもあり、まだグレーな部分もあります。

解決策としては、弁護士事務所や不動産会社などプロにご相談されるのがいいかと思われます。